対応事例
[コラム]無料カートとShopify(ショッピファイ)はどちらがお得?
ECサイトのオーナー様や、これからECサイトを始めたいと考えている方は、「できるだけコストは抑えたい」という気持ちがあるかと思います。
コストを抑えたいオーナー様には「BASE(ベイス)」のような月額利用料金が無料のカートはとても魅力的に映るのではないかと思いますが、有料のカートと比べて本当にコストを抑えられるのでしょうか?
手数料の比較
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
---|---|---|---|
月額費用 | 0円 | 0円 | $29(約3,200円) |
決済手数料 | 3.6%+40円 | 5% | 3.4% ※Shopify ペイメント利用時 |
サービス利用料 | 3% ※1決済につき |
0円 | 0円 |
売上振込手数料 | 250円 ※2万円以上の場合 |
275円 ※1万円以上の場合 |
0円 ※Shopify ペイメント利用時 |
独自ドメイン | サブドメイン形式 のみ使用可 |
フリープランでは 使用不可 |
取得・持込可 |
※2021年10月14日現在
どの程度の入金額になるかを比べてみる
仮に、「1個1,000円の商品(送料500円)が、月に100回購入され、月に一度売上がオーナーに振り込まれる」ショップを運営しているとします。
わかりやすくするために「お一人様1個」とし、「1,000円+送料500円」を1回あたりの売上と仮定すると、
「BASE」の場合
決済手数料 | (1,500円×3.6%)+40円 |
---|---|
サービス利用料 | 1,500円×3% |
合計 | 139円 |
上記のように、139円の金額が売上から手数料として引かれます。
更に売上入金時に250円の振込手数料が引かれるため、
総売上150,000円に対して口座に振り込まれる金額は135,850円になります。
入金額のシミュレート
商品単価 | 1,000円 | 1,000円 | 1,000円 |
---|---|---|---|
送料 | 500円 | 500円 | 500円 |
販売個数(決済回数) | 100 | 100 | 100 |
売上 | 150,000円 | 150,000円 | 150,000円 |
手数料合計 | 13,900円 | 7,500円 | 5,100円 |
売上振込手数料 | 250円 | 275円 | 0円 |
月額利用料金 | 0円 | 0円 | 3,200円 |
入金額 | 135,850円 | 142,225円 | 141,700円 |
これだけを見ると、「STORES(ストアーズ)」が一番コストが低いように見えます。
しかし、ECサイトは商品を100個売って終わりというわけではありません。
さらなる売上を目指して成長した時に、「手数料」の違いは影響が大きくなっていきます。
売上数(決済回数)別の入金額シミュレート
100個 | 200個 | 300個 | 400個 | 500個 | |
---|---|---|---|---|---|
BASE | 135,850円 | 271,950円 | 408,050円 | 544,150円 | 680,250円 |
STORES | 142,225円 | 284,725円 | 427,225円 | 569,725円 | 712,225円 |
Shopify | 141,700円 | 286,600円 | 431,500円 | 576,400円 | 721,300円 |
このように、同じ条件であれば売れれば売れるほど有料カートのShopifyの方がコストが抑えられています。
上記の例の場合、毎月500個を売り上げるサイトは、選んだカートによって1ヶ月で約1~4万円、年間で約12万円~48万円の利益の差が生じることになります。
もちろん、すべてのお客様が同じ条件で購入されることはまずありませんし、「代引」など決済方法によって振込元が変わったり、使用するクレジットカードによって決済手数料が変わることがあるため、あくまでも一例に過ぎませんが、有料だからといってコストが嵩むわけではない良い例になったのではないでしょうか。
無料カートにはデメリットもある?
また、以前のコラムでもご紹介しましたが、無料のカートは手数料の違い以外にも機能などに制限がある場合があります。
代表的なものとして、サービスのロゴが表示されてしまうことや、拡張機能の一部が有料であることなどが挙げられます。※Shopifyも同様の有料拡張機能があります
特に、本格的なECサイトを運営する上で影響が大きいのは、独自ドメインの使用に制限があることです。
例えばSTORESの有料プランでは独自ドメインを取得することが出来ますが、取得したドメインはSTORES内でしか使用できないため、カートを乗り換えたくなった場合にはドメインを取得し直さなくてはならず、同じドメインが再取得できない可能性もあります。
また、デザインの自由度も高くはないため、ブランディングや販促という面でも有料のショッピングカートに軍配が上がります。
POINT
本格的なショップ運営をする場合、「ショップと同じドメインのメールアドレスが使用できるかどうか」という点も気にしたいところです。
有料カートでも無料カートでも、独自ドメインは取得できてもメールを送受信するためのメールホスティングは提供していない場合が多く、メールアドレスにも使用するには別途設定やメールホスティングの契約が必要になる場合があります。また、STORESのように、メールアドレスには使用できないカートもあるので注意が必要です。
成長を見据えたECサイトや大きな売上が見込まれる場合なら、有料カートも視野に
無料のカートは「とにかく安くECサイトを始めたい」というオーナー様にはピッタリですが、今回ご紹介したように「初期費用」や「月額利用料金」が安い、または無料だからといって「手数料を考えると結局それほどコストを抑えられていなかった」という場合もあります。
既に無料カートで大きな結果を出している場合も、一度、今後の成長や、「このまま使い続けた場合のコストとカートを乗り換えた場合のコスト」を比べていただくと良いかもしれません。
これから始めるECサイトにどのカートを導入するか迷っているオーナー様も、さらなる発展のためにカートの乗り換えを検討いただいているオーナー様も、数々のECサイトを手掛けてきたMDSにぜひご相談ください。
目標とされる売上規模などをお伺いし、カート選びからご提案させていただきます。